
企画概要
2025年1月17日・18日に東京都代田橋のスタジオで開催された、制作団体intera主催の展示会「ExE」に出展した。本展示会に向けて新たに作品を制作し、展示空間の中で発表した。
制作した作品は、「色を立体的に表現する」ことをテーマとし、平面では得られない色の見え方や広がりを体験できる構成とした。物体に色がついているのではなく、物体そのものが色を表す空間表現作品を制作した。
活用方法
印刷費用
企画経緯
デジタル上での色は、Red・Green・Blue
の3色の数値の組み合わせによって表現される。本作品では、このRGBそれぞれの値を三次元空間の「横・高さ・奥行き」に対応させることで、色を立体として捉える試みをおこなった。平面上の色ではなく、空間の中に存在する形として色を体験できる構成を目指した。
制作にあたっては、日本工業規格(JIS)で定められている「JIS慣用色名」のうち、日本語名を持つ145色を選び、それぞれを立体化した。制作した色の立体は、原点(0,
0, 0)と、R・G・Bそれぞれの値を軸方向に伸ばした3点の計4点から構成される直角三角錐の形をしている。
同じ構造を持ちながらも、色の数値によって形の大きさやバランスが異なり、色ごとの個性が立体として現れる。
展示では、これらの色立体を色相ごとにグループ化し、天井から吊るす形で配置した。
鑑賞者が作品の周囲を歩きながら眺めることで、色同士の近さや違い、形の共通点や変化を自然と感じられるよう工夫した。色を「見る」だけでなく、空間の中で「感じる」体験を通して、色の新しい捉え方を提示する展示となっている。
作品詳細:https://www.vivivit.com/works/1032274
企画の進捗状況や成果
展示会には、2日間でおよそ30名の方にご来場いただいた。来場者と直接会話をする機会も多く、「色を立体として見る発想が面白い」「説明を聞いて納得した」といった感想をいただくことができた。
特に、色ごとに形が異なる点や、歩きながら見ることで印象が変わる点に興味を持ってもらえることが多く、作品の意図が一定程度伝わったと感じている。
また、自分の作品について言葉で説明することで、制作時には意識しきれていなかった視点や、新たな解釈に気づく場面もあった。展示を通して、作品を発表すること自体が次の制作につながるプロセスであると実感できた点も、大きな成果の一つだと考えている。
企画を実施した感想
「色を立体として表現する」というコンセプトを最後までぶらさずに作品を完成させ、展示という形で発表できたことは、自分にとって大きな達成感があった。抽象的なテーマである色を、構造と空間を通して表現する試みは簡単ではなかったが、自分なりに一つの形にまとめられたことは、今後の制作活動への自信に繋がっている。
一方で反省点として、展示会への出展自体は半年以上前から決まっていたにもかかわらず、作品テーマがなかなか定まらず、制作開始が大幅に遅れてしまったことが挙げられる。
制作途中で試したいことや修正したい点が次々に浮かぶ中、展示会当日までの限られた時間に追われ、結果的に睡眠時間を削りながら連日制作を進めることになった。身体的には決して理想的な状況ではなかったが、作品に没頭する時間は楽しく、制作の熱量を強く感じる期間でもあった。
今回の経験を通して、今後はより計画的に制作を進め、精神的にも時間的にも余裕を持った状態で作品と向き合いたいと考えるようになった。制作そのものだけでなく、制作に向かう姿勢についても見直すきっかけとなった、貴重な展示経験だったと感じている。
