企画概要
自主制作として今回制作しました。女の子になりたいという感情を持ちながらも世の中の普通に耐えて、たくさんの葛藤と戦いながら前に進もうとする男の子をシンデレラグレイという米津玄師さんの曲を使用してMVを制作しました。
活用方法
機材費、スタジオレンタル費、駐車料金に当てます。
企画経緯
まず、シンデレラグレイという曲を使用してMVを制作しようと思い歌詞などを見ながら聞いてみると、何かに葛藤しつつも前に進もうとしている姿勢を感じました。そこから現代の問題であるジェンダーレスについてをテーマにしようと思いました。そしてどんなメッセージをこの作品で伝えようかと考えたところ、『世の中の風潮に流されて辛い思いをしながら過ごす人生よりも、自分のなりたい姿で人生を楽しめた方が絶対にいい』という思いを視聴者に伝えたく、今回企画しました。
詳細
このMVでは、「男の子が女の子になりたい」という繊細な感情の動きを、行動と比喩的な映像表現を通して丁寧に描きました。特に以下の3つの要素を意識することで、主人公の心の変化を視覚的に表現しています。まず一つ目は、「映像の明るさ」の変化です。MVの序盤では、男の子が自身の性自認について悩み、葛藤する様子を、暗い夜の外や閉ざされた部屋の中で撮影しました。これは、彼の心の中の不安や孤独感を象徴しています。しかし、物語が進み、主人公の気持ちが徐々に前向きに変化していくにつれて、撮影場所も昼間の屋外へと移り変わります。この視覚的な明るさのグラデーションは、心の重荷が軽くなり、希望が芽生える様子を表現しています。二つ目は、「自分が男の子だという意識」をろうそくの火に例えて表現しました。映像が進むに連れてろうそくの火を主人公自らで徐々に消していって、自分が本当にありたい姿になっていくようにしました。三つ目は「感情の擬人化」です。主人公に対して「女の子になってもいいんだよ」と声をかけてくれる主人公の心の中にいる女の子を登場させることで、主人公の気持ちの葛藤をわかりやすく表現しました。
これらの表現手法を通じて、このMVは、性自認に関する個人的な葛藤から、最終的に「なりたい自分」を受け入れ、前向きに進んでいく主人公を感動的に描きました。
企画の進捗状況や成果
撮影面で時間の関係上完全には完了しておらず追加の撮影を検討しています。一旦短い状態でのMVを作成していて、こちらの編集は完了しました。YouTubeに限定公開ですが載せています。米津玄師さんの曲を無許可で使用しているため、何かのコンテストなどに応募することは難しいため自らのポートフォリオなどに掲載できる状態です。サークルの作品展示などで公開して少しでもたくさんの人に見ていただけるようにしていこうと考えています。
企画を実施した感想
今回少し費用をかけての作品制作を初めて行ってみて、映像の幅が広がったように感じてとても楽しかったです。いつもの課題撮影とかでは、道や公園だったり無償で撮影できる場所でしか撮影していなかったので、美術にこだわったり、照明で部屋の雰囲気作りなどが出来ず伝えたいものが伝わらなかったなということがありました。ですが今回自分のイメージしていたものが撮影出来たことがうれしく思っています。しかし反省点として、限られた時間での撮影が上手く調節できておらず撮りきれなかったことがあります。スタジオの時間内に部屋のカットを撮りきれず、撮りたいカットを削らざる負えなくて編集面で苦労してしまいました。このこと以外にもいくつか反省点がありますが、今回の制作が次回の撮影をよりよくするとてもいい機会だったなと思っています。
今回テーマとしたジェンダーレスの問題について。身近にいて直接話を聞いた上で演出出来たわけではないのですが、共感できるような表現を意識しながら制作しました。もし悩んでいる方がいたら前向きに過ごせるように思いが届くと嬉しいです。